第4の敵は、燥(乾燥)です。
夏の間は冷房や除湿により乾燥が進みます。ところが、日本のように湿度の高い地域に暮らしていると、人の体は高湿度に対応やすい状態になります。逆を言えば、乾燥には弱い状態とも言えます。
発汗した汗の作用で気化熱を放出する体温調節機能を働かせます。乾燥は、皮膚を乾かしサラサラして気持ち良いのですが、常に潤っていないと機能しにくい喉や鼻の粘膜は過度の乾燥によって炎症を起こしたり、さらにその先にある肺が乾かされると、気道の粘膜に傷が付きやすくなり、咳が出たり、痰が絡みつきやすくなったりします。
喘息の気がある人は、発作が出やすくなったり、冬まで咳が止まらなくなります。こういったケースは、単純な風邪ではないので、薬剤の効きが悪く長引きやすいのですが、ウイルスや炎症云々ではなく、鼻、のど、気道を潤す治療をすれば、比較的簡単に改善してきます。
咳が〜と言って来院する人は、これから結構増えてきますが、かなり長引いた咳や痰、鼻の異常も、あれっというくらい簡単に治ってゆきます。