これから湿度が高い、ムシムシした季節に突入してきます。手足が浮腫み、身体が重く感じますよね。これは、外界の気候に体内の環境が順応しきれていない状態です。
汗をかきにくく、水分が体内に停留してしまった為に起こる湿邪と熱が発散されずに内にこもった為に起こる水毒、内熱、外寒の状態です。
そう言うと、「いやいや、身体はじっとり汗かいてますよ」と言われます。しかし、このじっとり汗ばんだ状態こそが汗をかいてない証拠なのです。
例えば、高温多湿の日本の夏とハワイや南ヨーロッパの高温低湿の地域の夏ではどちらが汗が出やすいでしょうか?
ヨーロッパやハワイなど夏に高温低湿の地域では、汗をかいても皮膚表面の水分は蒸発してすぐに乾いてしまいますので、あとからあとから発汗します。すると、知らず知らずのうちに脱水症状を起こしやすくなります。
一方、日本や東南アジアの高温多湿地域では、暑さにあたると汗をかきますが、外気の湿度が高い為、汗が蒸発できずに皮膚表面に停留してしまいます。
するとじっとりと張り付くような汗によって冷えの壁が体表面を冷やし、その後の発汗を阻害してしまいます。
体内には、汗として発散されるべき水分と熱がこもりますから身体が重くなります。
それだけでなく、汗をかこうとして開いた毛穴からは、冷房や風により冷気が入り込み、冷えの状態(冷房病、寝冷え、夏風邪)になります。
皮膚面が冷えて体内深部に熱が閉じ込められた状態ですね。
最近、夏の冷え症の話があちこちで聞かれますが、まさにこの状況のことです(冷たいものの摂りすぎもありますが)。
冷えと湿邪と内熱に侵された状態、これが夏のだるさの原因です。
改善策としては、汗をこまめに拭き取る、冷房や風に当たりすぎない、半袖や袖なしは極力避ける。
特に汗をかいた状態で冷えにあたると、寝違えやぎっくり腰など大きなトラブルに繋がりますので注意が必要です。また、体表を暖め発汗しやすくするために、ぬるめのお湯で半身浴すると、睡眠中にたくさん発汗しますので体内に熱がこもりにくくなり、日中のだるさが軽減します。
この話は延々と続きます。
そのうち、エアコンの使用法や風邪、夏の過ごし方の項目をアップしていきますので、お待ちください。