第3の敵は、寒、つまり冷えです。予測がつくと思いますが、冷房の悪影響ですね。暑邪のところでも言いましたが、冷房に当たりすぎて、体表付近に冷えの壁ができて、毛穴の開閉が上手くできなくなります。
すると、内臓諸器官に熱がこもりやすくなります。比較的体力のある人は、代表温度を上げようとして食欲が増進し、ますます熱を産生しますので、ちょっとした高温でも我慢できなくなったり、異常な大汗をかきやすくなります。
このタイプの人は、体内に温度の高い上半身と低い下半身に大きな偏りができますので、冷えやすい手足の末端、特に足の方に血流を促進しようとして血圧が上昇します。特に熱は上に昇るので頭の病気にかかりやすくなります。心臓への負担も大きくなりますので、一見健康そうな人が脳梗塞や心筋梗塞を起こすのはこういった状態にあるケースです。下半身では坐骨神経痛を起こします。過信しないようにしましょう。
体力のない人は、冷えを病みます。暑い外気に当った時、すぐに具合が悪くなります。呼吸困難になり、気分が悪くなりやすいです。また、冷房に当たっていると冷えて血行が悪くなり、頭痛や肩こりで苦しくなります。足や腰の痛みに悩まされます。
まだまだ書きたいことはありますが、夏が終わりそうなので、この辺にしておきます。次は燥(乾き・渇き)です。